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沼袋ゆうしん接骨院・島田さん|成功と失敗を積み重ねてきたからこそ分かる、スタッフと患者様にかける大切な思い

最近は何か知りたいと思ったら、ネットで検索をすれば簡単に情報が手に入りますが、自分で経験しないと本質まで理解することは難しいですし、相手に教えることもできません。

 

「とにかく経験を積むことが大事です」

 

疑問を持って取り組み、試行錯誤を繰り返しながら経験から学び、しっかりと結果を出されているのが、沼袋駅で接骨院を経営されている島田 尚大さんです。

この業界に入った理由から独立するまでの経緯など、これまでのご経験と共に、何を学ばれてきたのか、島田さんに詳しくお話をお聞きしました。

一人だけではできないと思いました

——まず最初に、店舗の強みについてお聞きしてもよろしいでしょうか?

地域密着でやっていることが強みで、約1500人の患者様にご来店頂いています。

 

——沼袋周辺の患者様が多いということですね。主な顧客層としてはどの辺りになるのでしょうか?

沼袋は、新宿など都心からも近く、お仕事をされている40代や50代の方が多いです。
そのため、当院では40代から50代の患者様を中心にご来店頂いています。

 

——今日駅から歩いてきて思いましたが、沼袋駅周辺は整骨院や接骨院が多いですよね。

確かに店舗自体はありますが、僕の感覚では多いとは思っていないですね。
個人で運営されている店舗が多いのですが、自分の中では競合という意識は持っていません。個人の方ですと、ターゲットや集客方法などが当院とは異なるためです。

ただ、多店舗展開しているような大手の場合は、大量のチラシを配ったり、プレオープンして体験会を行ったりして、地域住民の方々を一気に集客していきます。

そういったやり方の大手店舗が近くにあると、競合にはなりますが、沼袋では大手店舗があまりありません。他の駅の場合だと、そういった大手企業の系列店舗が5店舗くらいあるので、それに比べれば競合は少ないという感覚です。

 

——島田さんは会社を設立し、こちらのお店を運営されているとお聞きしました。この業界で独立される方で会社を設立されるのは珍しいと思うのですが、なぜ会社を設立されたのでしょうか?

実は、元々は独立する気があまりなく、以前勤めていた会社を辞めてから、勉強したいと言う気持ちを持っていました。

しかし以前勤めていた、ゆうしんグループの社長から「独立」という話を頂き、独立することに決めました。
当時社長から、個人でやるか法人化するか、どちらが良いのか聞かれました。僕としては、独立するのであれば、中途半端にやるのではなく、しっかりと責任を持って取り組みたいと考えて、法人化を決めました。

また、自分の意志があっただけでなく、周りの方々からサポートしてもらえる、ということも会社設立の決め手になりました。

実際に、会社設立の手続きや銀行の融資など、様々な面でサポートして頂きました。
こういった恵まれた機会は滅多にないと思っていまして、そこまでやってもらえるのであれば、「やるしかない」という気持ちですよね。

正直なところ、一人だけではできないなと思いました。
自分で会社経営者になってみて初めて、社会の仕組みや社長の凄さなどを知りました。会社を設立したことに悔いはありませんし、本当にやって良かったなという気持ちです。

 

ゼロからのスタートではないという強みを活かす

——この「ゆうしん接骨院」もゆうしんグループということになるのでしょうか?

ゆうしんグループから僕が買い取りました。
名前も「ゆうしん接骨院」から変えていません。

 

——買い取りを選んだ理由を教えて頂けますか?

ゼロからのスタートではない、という点が大きいですね。

僕自身は過去に一度、接骨院の立ち上げを北海道で経験していまして、立ち上げ時に膨大なお金と時間がかかるという大変さを知っていたので…。

また、この沼袋の店舗で半年ほど働いたこともあり、感覚的にここならやっていける、という思いがあり買い取りを選択しました。色々と厳しい面はありましたが、総合的な条件は良かったので、後悔は全くしていません。

 

——現在、スタッフさんは何名くらい、いらっしゃいますか?

今は派遣のスタッフに週3回ほど来てもらっていますが、ようやく自社で雇えることが出来ました。

会社としてスタッフを雇うことができたので、ここからが本当のスタートだと思っています。

自分で考えたメニュー構成にしたり、少しずつ変えていこうとしていますが、やはりゼロからのスタートではないので、他の経営者の方と比べると恵まれた環境だと思います。

それだけでなく、過去に自分で接骨院を立ち上げた経験もあるので、その経験も活きています。

 

「あの新人は大丈夫なのか?」と監視されていたところから、わずか1年後には責任者へ

——元々は独立・開業するつもりはなかったとおっしゃっていましたが、心境の変化や理由はあったのですか?

僕が会社を辞めるという話をしたとき、社長から引き止められました。
通常ですと、一社員が辞めると言っても社長は関与しないんですよ。ただ、僕が辞めるときには引き止められたので、ありがたいことにそれだけ評価して頂いたのだと思っています。

会社から独立するのは僕が初めてだったので、社長としては、後輩たちに対して、会社から独立してもやっていけるという成功事例を見せたかったのだと思います。

自信過剰でないですけど、社長から引き止められるというのは、今までの頑張りを認めてもらえた結果なので、そこは自信持っていいのかなと思いました。

 

——そもそも会社を辞めようと思った理由は何だったのでしょうか?

以前勤めていた会社では、各地方を回った後に北海道へ配属されまして、そこで何店舗かを統括していました。
良い場所ではあったのですが、地元が埼玉ということもあり、関東へ戻ろうと思ったのが会社を辞めるきっかけになりました。

 

——そういったタイミングもあったのですね。さらに昔の話になりますが、この業界に入った理由も教えて頂けますか?

学生の頃はあまり勉強ができませんでした。
中学校の頃、担任の先生に「お前は高校へ行くのか?」と聞かれたくらいです(笑)

その当時から、社会人としてサラリーマンをやっていくのは無理だなと思っていました。どういう道に進もうかと考えたときに、スポーツ系で開業できる仕事があることを知り、これなら自分でもやっていけそうだと思ったことが最初のきっかけです。
元々ずっと野球をやっていたので、スポーツに関わりのある仕事に就きたかったという理由もありますね。そこで「接骨院」を目指すことにしました。

でも、実は学校を卒業した後に2年間のブランクがありまして、社会人として働いたり、バイトをしたりしてお金を貯めて、ようやく専門学校へ入学できました。
今考えると、社会経験をしたことも良い経験になっています。そのまま専門学校へ行って、この業界へ入っていたら、社会のことを何も知らないままだったので、今の自分はないのかもしれませんね。

専門学校を卒業後は、このまま働いても絶対通用しないと思い、理学療法士の資格を取るために別の専門学校へ通おうと考えていました。

またお金を貯めるためにバイト先を探しまして、そこで見つけた会社が最初に入った会社でした。入社した当時、僕は金髪でかなり派手な感じで目立っていました(笑)
なので、入社して1ヶ月ほどは監視されていました。
「あの新人は大丈夫なのか?」という感じです。

 

——そこからは順調だったのでしょうか?

実は、入社して2年目で責任者になりました。東京で50人ほど社員がいましたが、常に上位の成績をあげていました。
そこからずっと責任者をやらせて頂き、いろいろなところにも行きました。
自分では、運が良かったのだと思っています。今思い返すと、当時の経験がめちゃくちゃ活きていると思いますね。

 

ただ言われた通りのことをやる、だから結果が出ない。疑問を持つことが大事です。

——大きな会社の中で仕事をされていると、どうしても自由にできないイメージもあります。その中で接骨院を立ち上げるというのは大変だと思うのですが、どうやって強みを出して、売り上げをあげていったのでしょうか?

自分がワクワクしないとダメだと思っているので、スタッフと話し合い、どういう形だったら楽しいかな、ということを常に考えています。

また、既存のものを基本的には壊すようにしています。疑問を持つことが大事です。
「こうやった方が絶対いいよね」「こうしたら、より患者様に満足してもらえるんじゃないか」といったように、共に働くスタッフと一緒に話し合っていました。

このやり方でしっかりと結果を出すことができ、認められていきましたね。

当時はスタッフも少なかったので、自由度は高かったです。
院長の采配でいろいろやっていい文化があったので、「これはやりたい」と思ったら、勝手に練習してしまうこともありました。

しかし、他の院長は自分で意見を出したり、話し合って改善していくといった工夫をしていませんでした。
ただ言われた通りのことをやる。だから結果が出ないんですよね。
僕の場合は、例えば新しい機械を導入する場合は、自分がよく理解しないといけないと思い、まず自分が体験することにしていました。
患者様に提供する前に、全部自分で効果効能を体験することで、自信を持って説明できます。

言われた通りにしかやっていないと、会社から言われたものをそのまま提供してしまうので「これはどういう効果があるの?」と聞いても答えられません。でも患者様には提供している。普通に考えて、これはおかしいと思っていました。

 

——確かに、自分で体験した上で提供するというやり方が大事ですね。

そうなんですよ。

何が良くて何がだめなのか、ということ理解しないままのスタッフが多いので、しっかりと分からせなければいけません。
僕の場合は、自分で調べたりしないと気がすまないタイプだったので、そういう意味では自分が体験したことをスタッフにも定着させるというのが上手くいったのだと思います。

言われたものを自分たちでブラッシュアップして、「どうしたらもっと良くなるんだろう」と考える必要がありますよね。そういう考えをしないと、独立してもやっていけないと思います。

何も考えずに言われた通りにやっているだけだと、もし何かに失敗してもそこから何も得ることができません。考えていれば、何が悪かったのか、振り返ることで修正ができます。

機械的な行動よりも自分たちで考える、ということ一番大事ですね。

 

改めてスタッフの大切さを感じています

——今振り返ってみて、失敗したなと思うことはありますか?

自分が院長になってすぐの頃は、患者様は院長先生とか言われて、調子に乗っていました。
当時、受付をしてくれたスタッフとも揉めたりしました。
「常に自分が正しい」と思っていたので、いろいろと言ってくるスタッフのことをうるさいと思ってしまっていました。

でも、今になって振り返ると、そう言ってくれる人の大事さがよく分かります。自分が未熟だったのだと思います。
院長になった当時は、やってくれて当たり前、スタッフがいることが当たり前、という考えをしており、僕は治療だけしていれば良い、と思っていました。

しかし今では、周りのスタッフが頑張ってくれているから自分が施術の時間を取ることができている、ということを実感しています。

 

——施術や治療がお仕事の中心ではありますが、それ以外の業務もたくさんありますよね。

実際に自分で独立したときに、一人で全部やらなければならない状況になると、改めてスタッフの大切さを感じています。本当に人のありがたみを知りました。

当時から、今のようにいろいろな方の意見を取り入れていれば、もっと変わっていたのだと思いますね。失敗というか後悔ですね。

会社としては、売上と来店人数という数字でしか評価されないと思いますが、売上をあげているスタッフには「それが出来ているのは誰のお陰か常に考えるようにしなさい」と伝えています。
そういう関係性がないとチームとして成り立たないと思います。

 

「何かあったら先生にところに行こう」と思って頂ける

——現状の接骨院での業務についてもお聞きできればと思います。患者様の管理に関して工夫されている点はありますか?

患者様とのコミュニケーションを第一に考えています。
コミュニケーションを取った上で、その方の生活背景を大事にしていますね。

無理に通院して頂くことはせずに、その患者様の生活や家庭環境に合わせて来院ペースを決めたりしています。

あとは、旅行や買物に行った、というプライベートな話もするようにしています。
学校でもそうですよね。担任の先生にとって、生徒は30人ですけど、生徒にとって先生は1人じゃないですか。
一対一の関係性をしっかりと作っておいて、その上で来院ペースを指導するようにしています。

 

——患者様の生活まで汲み取るわけですね。

もちろん、そういう話しが苦手という方もいらっしゃるので、臨機応変に対応しています。

ただ、病院や整体とは少し違い、身体以外の精神的な繋がりも大事だと思っているので、なるべく患者様とよい距離感を保ちつつも、こちらから近づくようにしています。

また、以前勤めていた会社の社長は「患者さんの大事な節目の時に関われるような人間になりなさい」と言われています。
院長先生と患者さん、という立場ではありますが、家族みたいな存在でありたいと思っています。社長の想いが全部詰まっていますね。

 

——生活のイベントに関わるというのは、患者様にとっても印象に残るのでいいですね。

例えば、旅行へ行きたいのに膝が痛くて歩けない、といったときに関われるというのが治療家としては一番嬉しいです。

「先生のおかげで旅行に行けた」というお話しが聞けると、この仕事をやっていて良かったなと感じます。

 

——先生という立場だけではなく、もう一歩踏み込める関係性がいいですね。

そういう関係性になれる患者様は、ファンにもなって頂けます。

「何かあったら先生にところに行こう」と思って頂けるということが大きいですね。
しかも、詳しく話しを聞かなくても、患者様の身体を触れば、どこが不調なのか大体分かります。そうなったら患者様としても安心できますよね。

患者様との関係性については、自分が所属している医院を離れたときに初めて、その先生の評価が下されます。
年数を重ねて患者様と向き合っていると、医院を出るときに泣いてしまう方もいらっしゃいますし、餞別や手紙を頂くこともあります。異動するたびに自分の財産が増えていくイメージです。

こういったときに、今までやってきたことが本当に評価されたと感じます。
これは一つの店舗でしか働いたことがない人には分からないかもしれませんね。

 

とにかく経験を積んだほうがいい

——最後に、これから開業される方へのメッセージをお願いします。

とにかく経験を積んだほうがいいです。
失敗も成功も、両方経験した方が良いと思います。

良いも悪いも経験がないと分からないと思いますし、何かあったときに、経験値がないと対応できないことも多いですからね。

 

あとは、何を優先して何を切るか、ということも大事です。
最初は、集客したい、人を雇いたい、でもプライペートも充実させたい、など様々な思いがあると思いますが、優先順位を決めて、やらないことを決めるというのも大事だと思っています。

僕の場合、最初は仕事に集中し、その他のことは捨てるくらいの覚悟で取り組みました。

また、いろいろな会社の社長とお話しをすると、どの経営者の方も必ず苦労した時期があります。苦労した時期がある方は、人としての深みが出てきます。

実体験がある方は言葉に重みがありますし、相手の立場にたって考えることもできるので、優しいんですよね。
自分で経験しているからこそ、「俺もそういう時期があったから」と言えます。
だから経験を積んでいくことで、厚みのある人間になれるのかなと思っています。

 

自分でやると思えばやれば良いですし、やらないのであればやらないままで良いと思います。ただし、やるなら言い訳せずに死ぬ気でやる、そういう覚悟を決めることが大事です。

 

※撮影協力:松下 晃太

プロフィール

島田 尚大

・柔道整復師

・沼袋ゆうしん接骨院 (http://numabukuro-sekkotsuin.net/
〒165-0025 東京都中野区沼袋2-30-7
最寄駅:西武新宿線「沼袋」駅より徒歩4分

沼袋ゆうしん接骨院は、国家資格を保有した柔道整復師(柔整師)が怪我に対する治療はもちろんのこと、骨格のゆがみ、身体の不調などの幅広い症状に対して、手技療法、鍼灸治療に加え、理学療法を用いて緩和、改善するための接骨院です。

 

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