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AMARE・大山順一さん インタビュー|「どんな人を幸せにしたいのか?」を明確にすること

銀座三越のすぐそばという銀座の一等地にお店を構える、美容室「AMARE」。オーナーの大山順一さんに、オープンから7年継続している店舗の仕組み作りから、経営者としての心構えまで、詳しく語っていただきました。

 

かっこいい女性、男性を創造する美容室

――お店のコンセプトについて教えてください。

銀座近辺でお仕事をされている30〜40代の女性・男性をメインターゲットに「かっこいい女性、男性を創造する美容室」というコンセプトでお店を経営しています。

美容室と言うと、可愛らしくフェミニンな雰囲気のお店が多いのですが、これからの時代は「かっこいい」ということが求められてくると思っています。
そのために、当サロンではスーツスタイルで接客し、フォーマルな雰囲気を出すようにしています。

 

――「かっこいい」を目指そうと思ったきっかけは何ですか?

イギリスの美容室へ行ったことがきっかけです。

イギリスでは、フォーマルなスタイルで運営している美容室が多く、実際に自分で訪れた際に「これは日本へ持ち帰って広めたい!」と思い、このコンセプトにしました。

また、お客様の立場で考えても、スーツスタイルでおもてなしをされて嫌な人はいないはずです。
特に女性は、"本物"に対してはお金を出してくださいます。
カットやヘアメイク自体の料金に価値を付けるのではなく、お金以外の価値をお客様へ提供したいという思いもこのコンセプトにつまっています。

 

 

お客様とは、未来を明るくするためのお話をしています


――他店と差別化されている点を教えてください。

先ほどもお伝えしましたが「かっこいい女性、男性を創造する美容室」というコンセプトで差別化しています。来店されたお客様へ当サロンのコンセプトがすぐに伝わるように、スタッフ全員がスーツスタイルでお客様をお出迎えします。

その他に差別化している点としては、広告を出していないということです。

オープン直後は月に約50万の広告費用をかけていました。どうせ広告費用をかけるなら一番よいプランにした方がよいと思ったため、高額なプランへ申し込んでいました。

ただ、時代の流れが変わっていくのは早いので、以前と同じように広告を出していても、お客様は来店しないようになりました。

時代の流れで変わったこととして、例えば大手サロンの参入があります。銀座へ出店する大手サロンも増えています。大手サロンの場合はフェミニンな雰囲気のお店が多く、広告にも力を入れているため、広告掲載する宣伝画像を毎日変えるくらい徹底した戦略をとっています。
そこと真っ向から勝負しても勝ち目がありません。

そこに時間とお金をかけるよりも、うちのサロン独自の方法で集客できるようにしています。

 

――独自の集客とは具体的にどういうことをされていますか?

口コミによる集客です。口コミで広まるために大きく2つの工夫をしています。

1つ目は、異業種交流会へ行ったり、イベントを開催したりして、人とお会いする場を作ることです。

美容室の広告をする場合、広告塔になるのは美容師自身です。美容師が商品なので、お店で待っているだけではなく、積極的に外へ出て宣伝・PRをするようにしています。

イベントについては、「婚活イベント」や「自立する女性をキレイにするためのイベント」などを何社か共同で開催しています。

「自立する女性をキレイにするためのイベント」では、当サロンへお客様をお呼びして、美味しいワインを飲みながら食べ物をつまみ、体験レッスンをしていただいています。ワインや食べ物を出すことで、気持ちが上がった状態でお店を知っていただくため、よい印象が残ります。
また、イベントをきっかけにしてお店を知っていただき、無料チケットを配布するなどして、まずは来店してもらう、ということに力を入れています。

2つ目は、来店してくださったお客様の満足度を徹底的に上げることです。
当サロンでは、お客様が求めている以上のものを提供するようにしています。

例えば、ヘアスタイルのご提案をしたり、次回はこうしていきましょうといった、お客様の未来を明るくするためのお話をするようにしています。

それだけではなく、お客様のニーズを正確に掴むため、定期的にアンケートを取っています。
アンケートの結果を踏まえて、メニューの改善も適宜行っています。

 

 

お客様が予約する手間をなくす

――開業されたきっかけは何ですか?

自分独自のサービスを構築し展開していきたいという思いで開業しました。

元々は10年以上勤めていた店舗を辞めたことがきっかけとなり、33歳のときに開業しました。

 

――オープンしたばかりの頃はどうやって集客されていましたか?

当時は、広告費を払って広告を出せば一定数のお客様が来るということが分かっていたので、広告を出していました。

あとは、一度来店してくれたお客様にどうやってリピートしていただくか、ということに集中していました。

 

――リピートしてもらうためにどのようなことをされていたのですか?

お客様が来店した際、その場で次回の予約を取ることを徹底していました。
その場で次回の予約を取ることのメリットは、予約を取っていただくお客様の手間を減らすことです。お客様はお忙しい中で予約をしてくださるので、来店していただいたときにスケジュールを押さえていただければ、予約を取る手間が省けます。

このようにお客様の気持ちを考えることも重要です。

お客様は、来店されたときに最も気持ちが上がっている状態で、その後1週間くらいは余韻が残っています。その気持ちが下がってくる1週間後にDM(ダイレクトメール)を出すようにしています。

月間で約80人の方に来店していただいたので、後はどうやってリピート率を100%に近づけるか、ということを考え、とにかく当サロンのことを頭の隅においてもらうようにしていました。

 

――開業した後につらかった経験はありますか?

スタッフが安定しなかったことです。

以前勤めていたお店ではマネージャーをやっていましたが、経営者の立場になるのは初めてだったので、人を雇って給料を払うということには非常に苦労しました。

オープンするときに1人スタッフを雇っていましたが、半年くらいで辞めてしまいました。
お互いの思いが同じ方向に向かっていなかったことが原因でした。

それをきっかけに、今後どうすればよいかを考え、本を読んだり、知り合いの経営者に相談したり、セミナーへ行ったりして勉強をしました。

――その後スタッフは安定しましたか?

最初のスタッフが辞めてしまった後、求人広告を出してスタッフを2人雇いましたが、また2人とも辞めてしまいました。

その後も雇っては辞めてということを繰り返し、現在は2人のスタッフと一緒に働いています。

スタッフが辞めたときはお店を閉じることも考えました。
しかし、「お店を続けたい」という思いが強かったので継続することができました。

スタッフが安定しなかった経験があるので、今ではスタッフに対して自分のビジョンや目標を伝え続けるようにしています。

それだけではなく、スタッフの意見は素直に聞くようにもしました。
今まではスタッフの意見をろくに聞こうとしていなかったのですが、自分の思いを伝えつつ、スタッフの意見も聞く、そうしないとお店はよくならないということがよく分かりました。

 

 

経営者として誰よりも仕事をする

――やってよかったことはありますか?

人任せにしない、ということです。

現場が一番大事なので、現場を常に知るように、自分でやれることは全てやるようにしています。
どうしても自分だけではできないところをスタッフへ任せる、という感覚で仕事すると良い仕事ができます。実際に私は、掃除でも何でも自分ができることは自分でやっています。

経営者だからといって怠けるのではなく、スタッフ以上に誰よりも仕事をするということがお店を良くしていくコツです。

そうすることで、自分の感情がブレなくなります。
人に任せると、どうしても自分が求めるところまで達しないことが起きます。
そうなるとイライラしてしまうのです。さらには、相手の責任にしてしまう。

そうではなく、全ては自分の責任なんですよね。

それくらい熱意を持って仕事をやっていかないと、スタッフはついてこないです。

お客様はもちろん大事です。
しかし、一番身近にいるスタッフのみんなを満足させてあげられないなら、お客様のことを満足させることもできません。
スタッフが満足して働ける環境を作ることも経営者の仕事です。

 

 

お店をやることによってどんな人を幸せにしたいのか?


――今後のビジョンを教えてください。

海外進出です。

実際に今年は市場調査のためにニューヨークへ行くことを予定しています。
ヨーロッパやアジアの主要都市へ行くことも考えています。

海外の美容の情報は日本よりもとても多いのです。
デザイン、美容で使う道具、サービス、テクニックなど、海外へ行くと知識が広がっていきます。

海外へ行って集めてきた情報を活かして、日本で発信もしていきたいと思っています。
銀座から新しいものを発信できるお店を作っていきたいです。

 

――最後に、これから開業する人たちに向けて、一言メッセージをお願いします。

「何のために開業するのか」を明確にすることによって、お店は発展します。
それが不明確になればなるほど、お店は上手くいきません。

開業を考えた方は、「どんなお店にしたいのか?」「お店を経営することによってどんな人を幸せにしたいのか?」といったことを明確にすることが重要です。

私自身も、開業したときは「何のために開業するのか」ということが明確ではありませんでした。
だから最初の頃は上手くいかなかったのです。

経験と失敗を重ねる中で目的を明確にしていくことで、お店が上手く回り始めたのです。

 

※撮影協力:松下 晃太

AMARE
〒104-0061
東京都中央区銀座3-8-15 APA銀座中央ビル4-A
http://www.amare-ginza.com/

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