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HONEY・橋本 諭さん|「最初にいくらお客様がいても、それだけでは限界がある」6人の共同経営で成長するサロンの収益化戦略とは?

「美容師として売上が立ってきたので、自分のサロンを持ってみたい」

 

そのように考えている方も少なくないでしょう。しかし、開業後は美容師として勤めているときとはまた異なる考え方が必要になります。

 

「最初の頃は、自分が売上を上げるだけで十分でした。でも、拡大するにつれてプレイヤー目線だけではやっていけないと実感しています」

 

ヘアサロンの「HONEY」を経営する橋本諭さんは、独立してからの難しさをこのように語ってくださりました。このサロンは6人での共同経営という、異色のスタイルを取っています。

 

企業への営業、業界を越えた社長との交流など、サロンのためにさまざまな取り組みをすすめる橋本さんに、サロン開業に対する考え方を伺いました。

(2018.12.25時点のインタビュー内容)

 

 

スタッフ時代の6人での共同経営

ーー本日はよろしくお願いいたします。こちらの美容室の特徴について教えていただけますでしょうか。

よろしくお願いいたします。「6人で共同経営をしている」という点が他のお店と比べて珍しいかもしれません。

 

最初はその6人でお店を回していて、今ではスタッフが入り合計24名になりました。ここの表参道店を最初にオープンして、現在は渋谷と横浜にも店舗があります。

 

ーー6人での共同経営は非常に珍しいですね。始められた経緯についてお伺いしてもよろしいでしょうか。 

その6人は、もともと前のお店で一緒だったメンバーでした。二十歳で美容師を始めてからの同期です。

 

そのとき同期は30人ほどいたのですが、半分ほど辞め、店舗拡大にともない散り散りになっていきました。創業メンバーのうちの5人は、ずっとその店舗に残っていたメンバーでした。その後、メンバーの専門学校時代の同級生が加わり、6人で始めることになりました。

 

集客に関しては、もともとお客様がメンバーについている状態でのスタートでしたので、オープンの際にはスムーズに始められたのではないかと思います。

 

「積極的に意見を出していく人が正解」肯定し合う文化が共同経営のコツ

ーー共同経営をする上で難しかった部分はありますでしょうか。

やはり6人もいると、意見がぶつかることはたくさんありました。ですが、20歳から27歳まで、7年間という長い時間を一緒に過ごしたメンバーでしたので、ある程度理解し合えていたことは大きかったと考えています。一人ひとりの性格や価値観がわかった上で話し合いができました。

 

ぶつかることがあっても、朝から晩まで、仕事終わった後も何日もかけて納得のいくまで話し合っていました。今はオープンして5年が経ちましたが、ぶつかることも減ってきました。仲もさらに深まっていると思います。

 

ーーお店の方針としては、店舗の拡大なのでしょうか。

全員がそう思っているわけではありません。私の場合はお店を増やさなくても良いと思っていますが、意見が対立するわけではありません。

 

誰かが「こうしていきたい」と言ったことに対して、「NO」ということはあまりありません。資金面で厳しければ流石に言いますが、そうでなければメンバーの意思を尊重して協力します。

 

 

ーーそれぞれの意見に対して、全員で肯定的に捉えていく文化があるのですね。

はい。積極的に意見を出していく方が良いという考え方はあります。私の場合は、取り組みとして「新しくこういうことに挑戦したい」という提案を日々行っています。

 

それぞれを否定せずできているからこそ、6人での共同経営が実現できているのではないでしょうか。

 

「プレイヤーだけでは、今後が危ない」美容師以外の時間がほしかった

ーーなぜ独立を考えたのでしょうか。

一番の理由は、プレイヤーの目線だけでやっていると世間が狭くなってしまうことに対して不満を感じていたためです。

 

私は外に出て、いろんな方と会う時間が好きなのですが、当時はまだ若かったので、朝から晩まで仕事した後、夜の時間を使っていろんな方とコミュニケーションを取っていました。年を重ねるごとに、プレイヤーとして施術することも大事ですが、そうしたコミュニケーションも大事にしなければと感じるようになっていきました。

 

美容師の仕事は好きですし、プレイヤーとしても続けたいという思いも大事にしつつ、店舗で雇われていますと、どうしても先が見えないという部分は不安だったため、独立を考えていました。

 

美容室では美容師として働きたいのですが、自由にできる時間もほしい思いがありました。丸々1ヶ月休んで留学へ行ったり、今も半年に一度ロスへ行ったりしているのですが、独立したからこそできていることだと思っています。

 

「最初は、自分が売上を上げるだけで良かった」スタッフが増える中での難しさ

ーー橋本さんが実際に独立されてみて、苦労されたのはどのような点でしょうか。

スタッフが増えた際の教育に苦労しました。

 

ーースタッフの方を雇うことは、コストなどの面でリスクを取ることになると思われますが、どのように乗り越えられたのでしょうか。 

最初の13人目までは、自分が売上を上げれば給料を払えます。ですが、大きくなってくるとそうはいきません。教育という面で負担が増えてきます。

 

私ができることは、ホットペッパービューティー以外のところから集客することだと考え、行動しています。

 

今では企業様に営業行くこともしており、福利厚生の一環で利用していただくことを狙っています。この前訪問させていただいた企業様は、従業員数1,200名で女性9割でした。そこから100名来てくださったとしたら、100万円ほどの売上となります。だからこそスタッフの教育もしっかり行っていく必要があります。

 

こうしたバランスは難しいです。プレイヤーとしてもやりつつ、営業や教育も行っていかねばなりません。

 

「海外なら、美容師人口は日本の10倍」スモールビジネスの可能性

ーーやるべきことが増えるにつれて、難しさを感じておられるのですね。

はい。それと同時に、考え方も変わってきています。

 

以前は1人の美容師として、たくさん売上を上げて、「誰にも負けないように、お客様をたくさん呼べるようになりたい」と思っていました。しかし最近は「お客様を呼ぶだけが美容師ではない」と考えるようになりました。

 

美容師に対する技術講習や、動画配信への挑戦など、さまざまな可能性があり楽しい仕事だと感じています。

 

例えば、週に1度動画を撮って有名な方のカットやカラーを行ったとして、それで収入が入ってくればまた新しい美容師のロールモデルになれるのではないでしょうか。技術の講習を受けたいと思っている美容師の方はたくさんいます。

 

アメリカでしたら美容師の人口は日本の10倍である150万人ほどですので、その中でも1000人が1000円使っていただければ、と考えると先が見えてきます。そのため今はコツコツと地道に留学などへ挑戦しています。

 

このように、私がいろいろ挑戦し成功することができれば、スタッフにもその背中を見せることができます。自分が行動することで可能性が広がっていくのは楽しいものです。

 

「最初にいくらお客様がいても、それだけでは限界がある」フォローしてくれる存在の重要性

ーー本日はありがとうございました。最後に、これから美容院を開業されようとしている方へ、メッセージを一言いただけますでしょうか。

独立する方は、ある程度自分にお客様がいて自信がある状況で始めるのではないでしょうか。しかしそれだけでは限界があります。私は共同経営という形でしたが、自分をフォローしてくれる方が周りにいないと、経営は難しいと思っています。

 

その上で、何人かで経営していくのであれば、全員が自分のことばかり尊重する人ですとなかなか続かないでしょう。それぞれのバランスをしっかり取れるよう、お互いを尊重していけることが一番大事だと考えています。

 

プロフィール

橋本 諭

 

・HONEY

https://honey.tokyo/

 

・表参道店

〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3-6-4 1F

表参道駅 徒歩5分/ 外苑前駅 徒歩5分

TEL:03-6436-5775

 

・横浜店

〒220-0005 神奈川県横浜市西区南幸2丁目16番地20号オーチュー横浜ビルB1

横浜駅 徒歩2分

TEL:045-620-2131

 

・渋谷店

〒150-0002 東京都渋谷区渋谷1-8-5 小山ビル4F

渋谷駅 徒歩3分

TEL:03-6450-6044

 

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