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笹川 大瑛さん|結果を出す方法はシンプルに「改善につながらないものをすべてやめること」

サロン業界では独立を選択する方が近年増えてきています。華々しい成功体験がある一方で「独立をしたものの、事業がなかなか軌道に乗らない」と頭を抱えている方も存在します。

自身の事業を成功させるために、大切な姿勢はいったいなんなのでしょうか。様々な答えがあると思いますが、今回お話を聞いた笹川さんもまた、そのヒントを語ってくださりました。

 

大学で研究をしながら、その結果を活用して治療技術を広めることを仕事とする笹川さんは、一度セミナーを開けば150人ほどが集まる人気を誇っています。

 

「結果を出す方法はシンプルで、よくないことを潔くすべてやめること」

「いろいろなことに挑戦しないと見えてこないことがある」

 

シンプルながら、確実に成果を上げるためのヒントを伺いました。

 

研究をすればするほど、自分の教えていることの価値も上がっていく

ーー本日はよろしくお願いいたします。笹川さんの現在のお仕事の内容についてお伺いしてもよろしいでしょうか。

よろしくお願いいたします。現在は大学で治療技術に関する研究をしつつ、理学療法士、鍼灸師といった治療家の方々に技術を教えるセミナーを行うなどしています。

 

付随して、治療家の方への経営コンサルティング、プロモーション事業なども行っています。自分で施術することもありますが、現在は教える方が活動のメインになっています。

 

ーー大学で研究をしながら、というのはかなり珍しいと思うのですが、なぜそのようなスタイルを取っていらっしゃるのでしょうか。

治療技術は、医療行為とは違うものでして、「証拠がない」と言われてしまうことがどうしても多いです。胡散臭いともよく言われます。ですので、しっかりとした証拠を、研究を通して示していくことが重要だと考えています。

 

私が扱っている技術は、言葉ですべて表すことができます。加えて、どれほど変化したかどうかを、筋力や筋電図(筋の働きを調べるもの)の変化のような、データとして取ることも可能です。

 

こうして研究をすればするほど、自身の教えていることの価値も上がっていきます。ですので、技術の発信と研究を並行し行っています。

 

「確実に結果を出せる状態に持っていく」ことがゴール

ーー確かな証拠に基づく技術を伝えていくことが重要なのですね。セミナーではどのようなことを教えていらっしゃるのでしょうか。

半年のコースと10ヶ月のコースがあり、そこで徹底的に「やり方」を教えています。

セミナーの目的は、患者さんをしっかり治せるようになることですので、細かい理論の話は参加される方にとってはあまり重要ではありません。

 ですので、やり方を教えて確実に結果を出せる状態に持っていくことを大切にしています。理論的な部分は、熱心で理解したい人が学んでもらえばいいというスタンスで教えています。

 

ーー「確実に結果を出せるように」たしかに現場の方にとってはそこが非常に重要だと感じます。セミナーにはどのような方が参加されるのでしょうか?

様々な方にご参加いただいています。理学療法士で、寝たきりの方を施術している方や、怪我の治療をできるようになりたいというトレーナーさんなど様々です。

現場で困っている方が多くいらっしゃいます。例えば、治療を試みてもなかなか治らないため、お客様のリピート率が悪く困っているという方や、治療に時間がかかりすぎて、忙しい日々を送っているため、もっと効率を上げたいという方などです。

 

ーー参加人数はどれくらいでしょうか。

直近で開いたものに関しては、150名ほどの方に参加いただいています。

 

参加費に関してはしっかりいただいています。あまり安くしてしまうと学んで終わりという方が多いので、そうならないような金額にしています。学校のように、次に活かせる場所として開催しています。

 

「核心に迫ることができた」研究を繰り返し見えてきた根本の解決

ーー以前は、どのようなお仕事をされていたのでしょうか。

大阪で2年間、整形外科と回復期リハビリテーション病院に勤めていました。

 

この業界に入ったのは、大学時代の選択が大きな理由でした。今までにやっていた剣道部へ入部することを考えていたのですが、一身上の都合で入ることができませんでした。

そのとき、今後のスポーツへの関わり方として、自分が大学で学ぶ科学を使い、スポーツに貢献できるのではないかと考えるようになったことが始まりでした。

その後バイオメカニクスなど、さまざまな研究を経て、理学療法の技術が1番運動を詳しく扱えるということを知りました。お世話になっていた教授のすすめもあり、理学療法士になることを決めました。

 

理学療法士が治療するのは、高齢者の方や脳の病気がある方が中心です。自分の最初の思いとはギャップがありそうでしたが、体の構造は同じわけですから、高齢者の方々を治すことができなければ、スポーツ選手の方も絶対治すことができると思っていました。とにかく、現場で治すことにフォーカスしていました。

 

ーー当時は治療も積極的に行っていたのですね。そこから現在の仕事に至るまではどういった経緯があったのでしょうか。

働いていて感じたことは、「同じ治療をしても、良くなる方と良くならない方がいる」ということでした。そして、著名な方の論文やセミナーに参加し、質問するなどしていく中で、そうした方々の技術をもってしても、良くならないケースがあることも知りました。

 

それらを経て、自分で調べていくしかないという結論に至りました。

そして「この筋が動くと、どこが緩むのか、関節がどう動くのか」といった関係をひたすら調べて、すべて明らかにしていった結果、治せるようになったのです。

 

相当研究をしましたが、核心に迫った感覚があります。これだったら、全てを研究してデータを取ることができると確信しました。そうして研究をしながら、広く自身の技術を伝えていくことを始めました。

 

90歳で寝たきりの方も、杖なしで歩けるようになる」体のもつ可能性を知ってほしい

ーーデータをもとにしながら、確かな技術を伝えていく。そうした活動を選択されている思いはどのようなものなのでしょうか。

理学療法士は「マッサージ屋」というイメージを持たれていることがよくあります。また、「リハビリをやっても良くならない」と思われることも多いです。そうしたイメージを払拭したいという思いはあります。

実際、理学療法には大きな可能性があります。90歳で寝たきりだった方が、杖なしで歩けるようにもなるのです。

動けないまま人生を終えてしまう方の数は多いです。スポーツ選手の方も能力が上がらず引退する話はよく聞きます。ですが、そうした事例も治すことができます。

 

体のもつ可能性をもっと知ってもらいたいと感じ、技術を伝えています。そして、自分一人で伝えていくだけでは意味がないと考えています。私だけでは治療できる方の数は限られているためです。

 

自分の技術を扱い、治療できる治療者の方が増えた方が、救える人数も増えます。ですので、現在は教える側に専念しています。

 

問題解決ができないのは、その仕事が本当に好きではないから

ーーセミナーなどを通して多くの治療家の方と接してこられていますが、その中で感じたことはありますか。

治療家の方は、技術があれば大丈夫だと考える方が多いと感じます。

「自分が治してあげているんだ」という姿勢です。ですが、最終的に治すのは患者の方自身ですので、患者さんの意欲が非常に大切になってきます。治療技術と経営の知識さえあれば大丈夫だという方が多くいらっしゃいますが、もっと視野を広げても良いのではないかと思っています。

 

お金を稼ぐことだけを考えている方は、治療しても治らないことを患者さんのせいにしてしまうことがあります。「言ったことをやってくれないから治らない」などです。

治らないものにぶつかったときは「絶対に治すぞ」という姿勢で取り組めているかどうかが大きな差であると思います。

 

ーーどのような姿勢で取り組むかという部分は、人によって大きく異なりそうですね。

こうした話は、治療だけでなく、経営においてもいえる話だと思っています。保険診療か、自費診療か、であったり、どこに広告を出せば良いのか、といった悩みを聞きますが、今の時代は調べれば情報が出てきます。

 

そうした時代で必要なのは問題解決能力です。人が来ないのであれば、それはなぜなのかを考え検証していくことが大切になってきます。

そして、問題が解決できないのは、その仕事が本当に好きでないからではないかと、私は思います。

 

一生懸命やっていれば、治療院経営の課題は1〜2年かけて解決できると私は思っています。数ヶ月で好転したという方もたくさんいらっしゃいます。現状を認めて解決へ取り組まなければ、現状は変わらないのですが、踏み切れない方も多くいるようです。

 

シンプルですが、治療技術の向上も、経営課題の解決も、必要なのは「改善しないことを全てやめる」ことです。

 行ったことに対して、反応は何かしら必ず出てくるものです。ただそれを1週間、1ヶ月続けたときに良くならないのであれば、それは正解ではありません。

 

そうした間違いを認めずに続けてしまえば、良くない方向へ進んでしまいます。そういうときは同じことをせず、良くないことをやめることが大切です。

 

視野を狭めず、いろいろな挑戦をすることが自身の仕事の段階を上げてくれる

ーー本日はありがとうございました。最後に、これから独立や開業を考えている方へメッセージをいただけますでしょうか。

ありがとうございました。

 

1つは、リスクを取りすぎないことです。例えば治療院経営に関しては、まだやっていないのであれば、「やめた方がいい」と伝えています。初期費用など、リスクは大きい。人に教えるなど、ローリスクで利益を得ることができる方法を考えるのも一つの手です。いきなり大きな一歩を踏み出しすぎないことが大切だと思います。

 

そして、いろいろなことに挑戦したほうがいいです。

自分は始め、個人での活動としてアフィリエイトから始めていました。

やってみて良かったことは、商品がいろいろある中で、「この企業はこうして儲かっている」という形が見えてきたことです。これは治療院の世界だけでは気づけなかったことです。

 

いろいろなことをやってみることで、自分の向いているものや、熱意を持てるものが見えてきます。視野を広げて、様々な挑戦をしてみることが大切ではないでしょうか。

 

※撮影協力:松下 晃太
※記事協力:山口 遼大

プロフィール

笹川 大瑛(ささかわ ひろひで)

https://sasakawahirohide.com/

・技術研究家

・理学療法士

・治療家向けセミナー講師

・経営コンサルティング

 

著書:「関トレ 関節トレーニングで強いからだを作る」

https://www.amazon.co.jp/dp/4023316962/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_gMHACb5KXPYQK

 

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