サロン・整体・エステ・接骨院の開業を目指す人のためのメディアサイト「EGG(エッグ)」

身体新変論ヴェル・岡本さん|客数一人のどん底経験から、今できることを真摯にやり続けた結果、お問い合わせが止まらない人気店へ

元大手パーソナルトレーニングジムのトレーナーとして、完全予約制パーソナルスタジオ「身体新変論ヴェル」を経営されている、岡本さん。

リバウンドしない「本物のダイエット」をお客様一人ひとり提供することをモットーに開業され、もうすぐ1年が経とうとしています。

「営業力は大事。でも僕は営業をかけません」と語る岡本さん。

独立までの経緯から、開業して軌道に乗り、ほとんどのお客様がリピーターする段階までの歩みについてお聞きしました。

 

実体験をもとにダイエット法を伝えることに、おもしろさを感じた

――ジムを開業されてから今どれくらいになりますか?

10ヶ月です。

 

――以前から独立を考えていたのでしょうか?

元々独立志向があって、学生時代から「俺は絶対に社長になる」という話はしていました。漠然とですが、人に縛られないフリーなところや成果が自分次第であることに魅力を感じ、独立したいという思いが常にありました。

ただ、「好きなことを仕事にしたいな」と思う一方で、何で起業をするかということでずっと悩んでいました。

自分は元々医薬品業界で営業をやっていましたが、1年で13kgくらい太ったんです。体重は75kgくらい、体脂肪率は27%くらいありました。そこから自分でジムに行って、どうやったら痩せるか、どうやったら最短で筋肉がつくか、ダイエットやトレーニングについて独学で勉強しました。自分の体が変化したときに「これだ!」と思い立ちました。いまだに忘れませんが、ジムに行って最初にダンベルを持ったときに稲妻が走りました(笑)

「これは一生続く、一生の趣味になる」と確信しました。

今までは「太っている」とイジっていた周りの人たちが、「どうやったら腹の肉が減るの?」などと聞いてきたときに、「これはおもしろい!」と、より強く感じて、仕事にしたいと思うようになりましたね。

また、ほかのトレーナーはアスリート出身や、元々太ったことがない方が多いなかで、僕は元々営業マンで、1年で13kg太った経験もあるので、よりお客様に寄り添えるかなというところもありました。気持ちの面で寄り添えることは、強みだと思います。

 

――お客様の気持ちが分かる、というは確かに強いですね。岡本さんのようなトレーナーさんはあまりいないと思います。

営業出身というトレーナーは僕も会ったことがないですね。僕は、お客様に自分の写真も見せるようにしていますが、「これ、僕の4年前です」と言うと、皆さん驚かれますからね。

元々太っているトレーナーというふうには、あまり見えませんよね(笑)

 

退職後は、人脈作りと経営者脳を鍛えることに力を注ぐ日々

――大手パーソナルトレーニングジムを辞めてからこのお店を出すまでは、どういったことをされてきたのでしょうか?

時間は十分にあったのでとにかく人に会いました。「独立します」と言って、名刺を配り歩きました。2ヶ月間くらいは交流会などでひたすら人に会っていましたね。

あとは、経営者脳を作るためにひたすら本を読んでいました。

自分で独立して思うことは、営業は必要なスキルだということです。例えば、自分が何者か、何をしているのか、ということを初めて会った人に響かせるのも営業です。あとは、空いている時間に何をするかを考えるのも、経営学として学びました。

まずは「労働時間=賃金」という考えを切り替えるところからスタートしました。今ここで本を読んでいるのも、将来活躍するための近道だと自分に言い聞かせながら、本を読んでいました。「本当にこれで大丈夫なのだろうか」と不安に思うこともありましたが、やってよかったと思っています。

 

――営業経験がないトレーナーの方は多いかもしれませんね。

トレーナーは特にそうでしょうね。技術職なので、極めればいいと思っている人もいますね。自分の体を完璧にすることと、そのトレーナーが開業したときにお客様が来てくれるかどうかは全く別の話です。すごくいい体をしていても指名がないまま給料が稼げないトレーナーもいますし、逆に体ができていなくてもトークがおもしろいからという理由で人気のあるトレーナーもいました。要は人対人なのです。

楽しいことじゃないと人は続きません。トレーニングを楽しいと思わせられるのは、トレーナーの会話力や接客術、営業力になってくるのかなと思いますね。

 

営業力は大事。でも、お客様が決断すべきところは敢えて口を出さない

――確かに営業力は大事ですね。では、そのときに勉強されたことが今も役に立っているということですね。

そうですね。
あと、一番思うことは、余裕がないとダメだということです。

お金がないときは目の前の人を見つけて「ウチに来てくださいよ」と言いたくなるんですよね。でも、「お腹が出て困っています」と言われたら、僕は敢えて「ちょうどいいですよ。このくらいがかわいいですよ」と言うんです。そうすると、お客様が何気なく知人に話してくれたりして意外と広まります。

営業は大事だとは言いつつも、僕は営業をかけません。コースを継続するかどうかお客様が悩んでいたときも、「自分でいいと思うならそれがゴールなので、自分でいいと思えるなら、継続しなくても良いと思います」とはっきり言います。結果的には、辞める方はほとんどいないですね。トレーニングの回数が減ることはありますが、何らかの形でずっと続けてくださっています。

 

――確かにそういうスタンスのほうがお客様としても信頼できますね。

「僕は営業をかけませんよ」と最初に伝えます。

また、お客様には「僕は目標までをサポートするだけなので、目標は自分で決めましょう。」と言います。そうすると、お客様がご自身で目標を上げていきます。こちらから「絶対何kgまでいきましょう! 体脂肪率何%を目指しましょう!」と言ってしまうと、そのとおりにいかなかったらすぐ弱気になってしまい、徐々に辛くなってきて長続きできません。

 

――その他に重視されていることはありますか?

自分が独立をして一番念頭に置いているのは「通い続けられる」ことです。以前勤めていた大手パーソナルトレーニングジムでもそうだったのですが、お客様が辞める一番の理由はお金です。それはもったいないことです。2ヶ月で体が完全に変わるわけがないので、ただ痩せるだけで終わってしまい、自分に自信を持つところまでいきません。

だから、当ジムでは、他のパーソナルトレーニングジムよりも価格を下げています。その分、お客様は継続してくださっているので、収益としては変わらないと思います。2ヶ月で辞めることを目標に来られる方には最初からハッキリ言いますね。「2ヶ月で人は変わらないです」と。

 

交流会での紹介に始まり、少しずつホームページからも集客できるように

――独立したばかりの頃はどうやって集客されたのでしょうか?

最初は交流会での紹介のみでした。軌道にのってくると、ホームページからも問い合わせが来るようになってきました。「六町 パーソナル」「足立区 パーソナル」で検索すると、上位の方に表示されるので、今では毎日1件くらいは問い合わせが来ていて、体験がどんどん入っているので、夜の時間帯はお断りしている状態ですね。

 

一昨日だけでも、ホームページからお問い合わせいただいた方が4名入会して頂きました。

特に、給料日前後はお問い合わせが多くきます。時期的には、7〜8月くらいの肌を出している時期に多くきますね。

 

お客様の体を長期的によくしたいという思いが、自然とリピーターを増やすことにつながった

――先ほどおっしゃっていたように、岡本さんのジムの強みは、リピート率の高さでしょうか?

そうですね。
新規でご来店頂いた方には、ほとんど辞めずに続けて頂いています。

 

――そこは大きいですよね。パーソナルトレーニングジムに限らず、エステサロンなどでもリピート率が課題で新規集客ばかりに時間とお金を取られる店舗が多いと思います。

だからこそ、当ジムでは「3ヶ月でこの体」といったように新しいお客様の目を引くようなことは一切伝えていません。
体重にこだわる方に対しては、食べる量を減らして走った方がよいと言ってしまいます(笑)

ただ、「体重は落ちますが、筋肉量が落ちて代謝が落ちるから、リバウンドしますよ」ということはハッキリ伝えています。
たとえ順調に痩せていても、筋肉量が落ちていたら僕は怒ります。体重だけ落ちている方には、「食べてないでしょ!痩せ方が悪いとしぼみますよ!老けますよ!」と言います。

 

――体重重視ということですね。

食事量・糖質量を減らしていくとやっぱり筋肉量が減るので、リバウンド率が高いことも事実です。

例えば、大手パーソナルトレーニングジムでは、当初の筋肉量と今の筋肉量の比較は出していません。
実際、体重が10kg落ちたとしても筋肉量が4kg落ちていたら、実質6kgしか痩せていないことになるのですが、そこまでは測っていません。

例えば4kg筋肉量が落ちると、代謝でいうと300kcalくらい減っている状態なので、痩せる前に比べて300kcalくらい食べられなくなるということになってしまいます。300kcalというと、おにぎり2つ分ですからね。それを気にしないで、今まで食べていた量と同じ量を食べると、それだけで太ってしまいます。

 

――ダイエットのこわいところですね。

体重が減ることに取り憑かれている方が多いと感じています。

それで「もっと食べないようにしよう」とエスカレートしたり、ベジタリアンになったりするのですね。女性に多い傾向があります。

「肉や魚を食べてほしい」と言っても、野菜ばかりを食べているほうが体重が落ちるので、どんどんエスカレートしてしまいます。そういう方には「そのまま続けたければそれでもいいけど、結局リバウンドするし、体がしぼむだけだから、脱いだときにちょっとハリがない状態になりますよ?」ということをしっかり伝えますね。

極端に言うと、体重は全く減らないで体脂肪だけが減っていれば、筋肉がついているということなので、一番いいんですよ。

体重計に乗っときに「あんまり減ってない」とがっかりしたとしても、筋肉量が増えているなら「いい痩せ方していますね」となります。結局、体脂肪が落ちているということですからね。

 

――こういった正直なお話もされているからこそ、お客様も信頼して長期的に通うことにつながっているんですね。

僕は、話すことが好きなんですよね。体の話はおもしろいですよね。

例えば、日本人の方だと有酸素運動をすぐに取り入れますよね。でも、有酸素運動はリバウンドの近道でもあるのです。そういった話を思わずしてしまうんですよね(笑)

 

――それは興味が湧きますね(笑)

マラソン選手は細いですよね。あれは、筋肉量を減らして体を軽くして、少しのエネルギーで長く走れるように体が進化しています。でも、100メートル走の選手はガッチリとした体付きをしています。あれは瞬間的にエネルギーを使えるようになっているからなのです。

おにぎり1個を食べたとき、マラソン選手は10km走れるけど、100メートル走の選手は5kmしか走れないとします。両者が同じものを食べたら、100メートル走の人のほうが早く消化するので太りません。だから、マラソンなどの有酸素運動で痩せた人はリバウンドしやすくなるのです。
だから、有酸素のやり過ぎはあまりオススメしません。

あと、痩せづらくて太りやすい人の一番の特徴は「過去にカロリー制限ダイエットをしている」ということがあります。筋肉が減りすぎてしまっているから、痩せづらくなっているんですね。

 

――食べなければダメということですね。

食べないとダメですね。

しっかりと食事をしないと筋肉量がみるみる減っていくので、なかなか痩せられなくなりますし、冷え性になったりもします。

筋肉量が減ってしまうと代謝が悪くなるので、汗をかきにくくなり、冷え性にもなりやすいです。逆にトレーニングを続けて筋肉量を保持している方は汗をかきやすいので痩せますね。

 

お客様一人ひとりを思い、誕生日にはプレゼントを

――お客様と接するうえで気をつけている点はありますか?

必ずやっていることは、お客様の誕生日にプレゼントを渡すことです。全てのお客様に渡していまして、8月だけで10人にはプレゼントしました。
事前に言わずに(サプライズ的に)渡しています。

 

――お客様からすると、それはうれしいですね。

明日も誕生日のお客様がご来店されるのですが、ゴルフ好きの方なので、ゴルフボールをプレゼントする予定です。
単純に、自分がされてうれしいと思うことをやっています。

 

――お客様の誕生日や趣味に関する情報はどうやって管理しているのでしょうか?

最初にカウセリングをするときに誕生日を書いて頂き、すぐに携帯のカレンダーに登録するようにしています。

プレゼントを選ぶ際は、日頃の会話をヒントに「この人はこれがいいかな」と考えながら選びます。いつも同じウェアを着ている方であれば、ウェアにするといったように選んでいます。また、もし誕生日プレゼントを前もってお渡したとしても、誕生日当日にはメールやLINEを送るようにもしています。そういう些細なことも大事かなと思います。

 

開業初期に味わったどん底体験も、強みになっている

――実際に独立してみて感じたことはありますか?

独立したばかりの頃、お客様が全然いなかったときは辛かったですね。お客様がたった一人という状況もありました。

当時は仕事があまりなく、考える時間があったので、「どうやったらお客様に来てもらえるか」ということをひたすら考えましたね。そこでしっかりと考えた経験が、経営者脳を鍛えることにもつながったのだと思います。

また、お金がないときは、身のまわりで売れるものは片っ端から全部売りました。全て売ってしまったので、冬にフローリングにタオルケットで寝たこともありました。あとは、1日100円で過ごしたり、家賃が払えず大家さんに「すみません。来月絶対に返しますので……。」と頭を下げたりもしました。

そういう、どん底経験は絶対に今へ活きてくると思います。正直なところ「あの頃には戻りたくないな」と思います。

「独立したい」と言いながら、独立しない人や行動しない人がいますよね。僕の周りで言うと、20代後半くらいになると「独立したい」「転職したい」という友達はたくさんいました。

しかし、「なぜ独立しないの?」と聞くと「安定が……」と返ってきます。

そういうときは、「一度貧乏を味わってみれば分かる。絶対に誰かが助けてくれるし、助けられなくても自分でなんとかしようと思うから」ということは伝えるのですが、多くの人は勇気がなくて一歩踏み出せないんですよね。

 

お客様との距離を縮めてくれた、本音のブログ

――お金に困っていた頃、他にどういうことをしていたのでしょうか?

ブログを書いていましたが、最初は趣味のつもりで始めました。

「突然の解雇から社長になるまで」というブログタイトルで、内容も起業する方にありがちな「こうあるべきだ」「こういうふうにしていました」といったものではなくて、「今日も仕事がない」とか「不安だ、寝られない」とか「今日は猫に餌をあげていました」みたいな感じで、自分をさらけ出していました(笑)

それでも続けていれば形になっていくもので、今では記事数が300くらいになっています。すると「ブログを見て来ました」というお客様が少しずつあらわれました。だから、いまだにブログは継続して書いています。内容は大したことは書いていないですけどね。

でも、続けることが大事だなと思いました。

 

――ブログにオーナーさんの本音が書いてあると、読みたくなるかもしれませんね。

お店のホームページにもブログへのリンクは貼ってありますが、トレーナーのブログにありがちな、「まだまだ夏は続きます。がんばりましょう!」「まわりにも見られていますよ。一緒にがんばりましょう!」といったことは絶対に書かないんですよ。

「暑いなあ」「やだなあ」「休みがないなあ」という内容ですが、それが逆にいいと言ってくれるお客様もいらっしゃいますし、ネガティブなところを出しているから親近感がわくと言ってくれたりもします。

「初めて会ったけど、初めて会った気がしないんですよ」とか「姪っ子かわいいですね」とか言ってくださるお客様もいて、そういうのはうれしいですね。ちょっとしたファンみたいになってくれて、親心のようなものが芽生えて応援してくれたりとか、そういうこともありますね。

 

「なんとかなる!」という開き直りを持ちつつ、今できることを真摯にやる

――最後に、これから開業する人に向けて、一言メッセージをお願いします。

僕がやってきた経験は、必ず誰もが通る道だと思います。
そこで「どう考えるか」だと思うんですよね。最終的には「なんとかなる!」という開き直りも大事かなと思います。

経営がちょっと傾いたり、お金がなかったりで人生を悩む方もいらっしゃると思いますが、悩んだところで解決はしませんし、やれることを全部やっていくしかありません。

 

あとは、一つのことを真摯に続けていくことが大事です。

自分がどんなに忙しくなっても変わらないのは、1本1本のセッションを真剣にやっているということです。それだけは崩さないようにしようと、毎日思っています。

例えば1日10本もやると、体はぐったりしますが、お客様にとっては今日のトレーニングを楽しみに来てくれているので、疲れた顔を見せずに取り組んでいます。

なぜ独立したのかという、その最初の志や信念はブラさずに「仕事がなくてもなんとかなる!」という開き直りもどこかで持って、真摯に向き合うということに尽きますね。近道はないと思います。

 

※撮影協力:松下 晃太

※記事協力:前田 明子

 

プロフィール

岡本 慶太

・身体新変論ヴェル( http://www.karadasinkaron-ver.info/

〒123-0851
東京都足立区梅田8-8-13
※2018年10月より、店舗拡大により移転しました。

 

「完全予約制パーソナルトレーニングスタジオ」
あなたにあった確実に効果があるボディメイク法を提供致します。
身体が変われば心が変わる。
心が変われば人生が変わる。
そのお手伝いをさせていただきます。

 

SNSでフォローする